MUTEK 2014でのロバート・ヘンケ、リッチー・ホウティンのトークをビデオで

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MUTEK 2014でのロバート・ヘンケ、リッチー・ホウティンのトークをビデオで

毎年モントリオールで開催され、最新のエレクトロニック・ミュージック、ニュー・メディア、文化を紹介する一大イベントMUTEKが今年で15年目を迎え、Abletonも15周年記念となる今年のイベントに参加しました。Abletonは、アーティスト・トークやPushのハンズオン・ワークショップを行うAbleton Loungeを開設。MUTEKの厚意により、行われたトークのうち2つをここでご紹介します。 まずは、ミュージシャンであり、研究者でもあり、また最古参のAbletonデベロッパーでもあるロバート・ヘンケ(Monolake)とMUTEKの共同創始者アラン・モンゴーとの対談をご覧ください。トピックはロバートの最新プロジェクト「Lumière」から音楽技術の発展にわたっています。 Plastikman名義でのテクノのパイオニアとしての活躍から、伝説となった「デッキ、エフェクト、909」によるDJセット(今はそこにPushが加わっています)まで、リッチー・ホウティンは最先端の音楽テクノロジーの実情を正確に把握するミュージシャンとして20年にわたりその地位を確立してきました。MUTEKでリッチーはDJ Tech Toolsのケン・テイラーと対談し、現在進行中の意欲的なPlastikmanのライブ、Space IbizaでのENTERクラブ・ナイト・シリーズ、スタジオでの制作用セットアップについて語っています。

Free Stuff Friday: 小石のシンセ、フリージャズのラック、クラシックなフット・ペダル

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Free Stuff Friday: 小石のシンセ、フリージャズのラック、クラシックなフット・ペダル

エフェクト・ラックからIR、Max for Liveシンセまで、今週のFree Stuff Fridayも、Abletonコミュニティからの無償プロダクション・ツールが満載です。クリエイティブな週末の音楽制作にお役立てください。 魔法の石? まずはRocks to Richesから。Rory PQによるユニークなInstrument Rackです。ジャンルの「ロック」ではなく、「岩」のサンプルで構成されています。Roryのファイナル・パックが入手可能ですので、ぜひご自身のトラックに活用してみてください。下のビデオでは、皿の上を滑る小石の音からつややかでディープなオルガン・サウンドを作り出すプロセスをご覧いただけます。マジックの種明かしに驚かれることでしょう! Rocks to Richesをダウンロード オープン・ザ・ボックス! Whitebox Synth Makersは、これまでにいくつかのMax for Liveシンセ、Instrument Racks、Effects Racksを発表してきました。上のオーディオ・サンプルでは、ミステリアスなMax for Liveインストゥルメント「Spotfield」が使用されています。Tenser 2のスペクトル・トーンからArcturusのフリー・ジャズまで、このウェブサイトは無償ダウンロードの宝の山となっています。 Whitebox Synth Makers 伝説の名器のインパルス Live 9のConvolution Reverbは、あらゆるインパルス・レスポンス(IR)サンプルを扱うことができます。Bedroom Producers Blogでは、Boss GT-8マルチエフェクト・ユニットから一連のIRサンプルを収集しています。ストンプボックス・エフェクトのパイオニアであるBossエフェクトは、ギタリスト、キーボーディスト、その他のミュージシャンに愛用されてきました。GT-8 IRは波形とLive 9のConvolution Reverb用プリセットの両方として提供されています。 GT-8 IRをダウンロード

Quantic: ナチュラル・アトラクション

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Quantic: ナチュラル・アトラクション

「Quantic」としての活動で有名なWill Hollandは、その音楽の変遷に豊かなストーリーを持つアーティストです。ダウンテンポな作品の台頭と共に2000年代初めに登場したのち、ほどなく集団から距離を置き、ダスティなサンプル、ビート、ブレイクの枠を超えたより広範なサウンド・パレットへの旅を始めました。Quantic Soul Orchestraの万華鏡のような仰々しさ、イギリスのAlice Russellとの長年にわたる作品作りで、Willは、作曲家、アレンジャー、プロデューサーとしての確かな手腕を発揮しており、またラテンアメリカ、アフリカなどのサウンドを用いることでも知られています。 そんなWillが最新作をリリース。8年ぶりのソロ・アルバムとなる「Magnetica」は、よりエレクトロニックな制作手法への回帰であり、人気プロデューサーとしてキャリアを培ってきたみずみずしくエキゾチックなインストゥルメンテ―ションは失われていません。ツアー準備中のWillに、Oli Warwickがインタビューを敢行。制作の実際とプロセスについて、サウンドを見つける場所、ステージに向けた楽曲の準備について話を聞きました。 Quanticの新アルバム「Magnetica」に収録されている、Pongo Loveをフィーチャーした「Duvidó」 「Magnetica」が完成し、リリースされることとなりましたね。このアルバムは、制作に対するエレクトロニックなアプローチへの回帰ですか? はい、そう思います。エレクトロニック・ミュージックとの関わり、DJとしてのエレクトロニック・ミュージックのプレイは続けてきましたが、制作からは遠ざかっていました。「クラブ・サウンド」と言うとビッグルーム向けのダンス・サウンドの制作というイメージがあると思いますが、実際はそうとも言えません。ただ、ライブで学んだある種の音楽性やグルーヴを応用したエレクトロニックなアプローチへの回帰であるとは思います。 ライブ楽器による大型編成という点では非常にQuanticらしいサウンドだと思います。アルバムにおけるエレクトロニック的要素はかなり繊細なものという印象ですが、ご自身はいかがお考えですか? エレクトロニックな音楽を自然なサウンドにしたり、自然な音響要素をエレクトロニックなサウンドにすることができるんじゃないかと考えるようになりました。ある音を伝送し、ライブ楽器でプレイし、それをより人工的な何かへと簡単に変化させることができるのです。逆も同じです。とはいえビートの作成はなかなか厄介で、スムーズなサウンドになるまで少し揉んでやる必要があります。 アルバムのソングライティングにはどのようなアプローチを採ったのですか? たとえば「Spark It」のドラムは、レコードからサンプリングして、Drum Rackを使用してカットやスプライスを行いました。オールドスクールな70年代の原始的なサウンドを生み出すこのUnivoxドラムマシンや、KorgのPolySixプラグインのようなシンセもいくつか使用しています。また、ギターでスカンクを録音したり、アコースティック・ピアノでピアノ・スカンクを録音してから、ボーカルについてはAbleton Liveを使用してShineheadとロサンゼルスでレコーディングを行い、サックスについてはボゴタでレコーディングしました。そのあといくつかのミックスを行いました。Space EchoとFairchild、Moogやその他いろいろを積んだ小さなコンソールを使用し、一番気に入った2つのミックスをモノで左右ペアにして、レコード用にカットし、友達がやっているカッティング・ハウスThe CarveryのShure V-15スタイラスを使用して録音しました。たった1つの楽曲で、媒体、楽器、ソースとこれだけの遍歴があるのです。 制作は楽曲ごとに取り組んだのでしょうか? すべての楽曲に対してオープンな状態を保つようにして、1つの楽曲に完全にコミットすることはありませんでした。楽曲にはゆっくりこつこつと取り組んでいました。ある曲の作業が終わって別の曲に取りかかっても、次の曲で前の曲に足りないと思っていた何かを学べた気がしたときは、また前の曲に取り組んでみたり、といった感じです。これはいいことでも悪いことでもありました。なにしろ終わりがありませんから。 このアルバムには優れたパフォーマーが数多く参加しています。彼らとのレコーディング・セッションは、後に作品で特定の形で使用することを念頭に置いた上で、現地でなされたものですか? どちらとも言えません。Thalma De Freitasを起用した「Águas De Sorongo」というトラックでは、録音済みのギター・ループからアイデアを得て、そこにAbleton Liveでビートを加えました。リオでDuaneというクールなパーカッショニストに出会い、スタジオに入りパーカッションをレコーディングしました。Thalmaとはアイデアについて連絡していて、楽曲に歌を入れることで何度か連絡を取り合っていたのですが、結局彼女の家のリビングでレコーディングすることになりました。小型のAKGのマイクを持ってきていたので、それをモスリン・ガーゼで包んでポップガードにしました。その後ボゴタに戻り、もう少しビートの作業を進めてから、トラックをロサンゼルスのMiguel Atwood-Fergusonに送り、ストリングス・アレンジのレコーディングをしてもらいました。ボーカリストに「何か歌ってもらえますか?楽曲はこれから準備するので」というわけにはいきませんが、ある程度ハーモニーのような楽曲の起点となるものができている状態でボーカリストやホーンのレコーディングを行い、その後でベースとなった起点をまったく別の何かと置き換えるということはよくやります。 影響とインスピレーションを与えるものとしてラテンアメリカは今でもあなたにとって重要な存在ですか? ラテンアメリカは、独自のリズムの宝庫だと思います。リズムに興味のある人にとって、ありとあらゆる国とコミュニティに独自のリズムがあるラテンアメリカはすばらしい場所です。コロンビアだけでも、ものすごくたくさんのリズムとスタイルがあります。曲よりもリズムが先行するところが気に入っています。ルンバのリズム、クンビアのリズム、タンボラは、それも音楽スタイルですが、リズムがより重要です。 「Duvido」のようなトラックで使用されている伝統的パーカッション楽器の一部ではエレクトロニックのビートに対して拍のタイミングがずれているようですが、これは硬直さを感じさせるプログラミングされたドラムとよりルーズなオーガニックな素材を並列させるための意図的なものですか? この作品には8分の6拍子のリズムが多用されています。このリズムでは拍をまたぐ音の要素が多いのですが、それがうねりのような効果を与えています。きちんと拍におさまっているものがないというアイデアが大好きなんです。Ableton Liveを使うとすべてがきっちり拍に合ってしまう傾向がありますが、それはあまり好きではありません。 伝統的な楽器がエレクトロニックな要素に与える影響はどの程度でしょうか?あるドラムのチューニングがトラック全体のチューニングを決定するといったことはありますか? 楽器に合わせる必要はどうしても出てきます。「Duvido」では、バッキングについてあるアイデアがあって、マリンバ奏者にそれを持ち込んだのですが、彼のマリンバはCメジャーのチューニングだったので、それに合わせる必要がありました。ボーカリストとも同じことがよく起こります。たとえばアルバムに収録されている「La Plata」というトラックで、Nidiaは初めのうち四苦八苦していましたが、それはこの曲がわずかに彼女の音域外だったからです。それで少し楽曲の音域を下げる必要がありました。ボーカリストのスイート・スポットを見つける必要があるのです。ボーカリストの音域は非常に重要だと思います。 たとえばAlice Russellとはこれまで長年にわたって作品を発表していますが、制作する曲のボーカルの音域が直感的に分かるといった感覚はあるのでしょうすか? Aliceの音域は、これまで一緒に仕事をしたどのボーカリストよりも広域でした。彼女が曲のピッチを変えて欲しいと言ったことはありませんでした。かなりの高域が出せるし、かつ音程も完璧でした。声そのもののすばらしさに低域も広く出せる音域の広さが加わっていたので、彼女との仕事はすばらしかったですね。伝統楽器を扱う場合、微分音もかなりの数になることがあります。すべての音が完全に正しいチューニングになっているわけではないので、セッション中にキーボードか何か合わせて耳でチューニングします。チューナーを使用した厳密なチューニングは行いません。このわずかなずれが重要だと思うのです。 Quantic & Alice Russell with Combo Bárbaro -...

Todd Terjeのコズミック・ディスコをLiveとPushで - Point Blankの新チュートリアル

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Todd Terjeのコズミック・ディスコをLiveとPushで - Point Blankの新チュートリアル

Cover art from Todd Terje's new album. LindstrømおよびPrins Thomasといった名義でのコンテンポラリー作品に平行して、Todd Terjeはスペース・ディスコ作品も数々発表しています(ここ数年、夏になると「Inspector Norse」や「Snooze for Love」を耳にしたという方もたくさんいることでしょう)。そんなToddが、待望のアルバム、その名も「It's Album Time」をリリースし、「Delorean Dynamite」を含む新たなディスコ作品とともにカムバックしました。 それでは、この作品はどのようにして出来上がったのでしょうか?2部構成のチュートリアル・シリーズでは、Point BlankインストラクターのSki Oakenfullが本作品をセクションごとに解説し、LiveとPushを使用してサウンドとシーケンスを再現しています。また、ビデオを観ながら、トラックの背景にある音楽理論、正しいシンセ・サウンドのデザイン術などを学べます。簡単なアドバイスのみを紹介する一般的なチュートリアルに比べると長めですが、優れた作品のメイキングを垣間見ることのできる貴重なビデオとなっています。

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Free Stuff Friday: Techno Loops、Japanese Taishokoto & Vintage Noise Samples

「Free Stuff Friday」にようこそ。毎週金曜日にクールな無償パッケージを紹介する、新しいウィークリー記事です。Abletonコミュニティで見つけた優れたサウンド、パック、パッチ、インストゥルメントをピックアップして紹介。週末のトラック・メイキングにご活用ください。 Taishokoto / Fidelitarium Taishokotoは、大正琴のインストゥルメントです。右手で弦をはじき、左手で鍵盤を押さえて演奏します。はじく弦と共鳴する(ドローン)弦の両方が使用されています。FidelitariumのPhillip Jacksonは、Taishokotoのサンプルで作成された無償のInstrument Rackを公開しています。上記のリンクからプレビューし、FidelitariumサイトからLive用にダウンロードできます。 Noise, Hiss & Crackle / SampleRadar 現代のデジタル・レコーディングとプレイバックでは、テープのヒス、レコードのクラックル、その他のアナログ・ノイズは除去されがちですが、時にこういった特性をトラックに加えたいという場合もあります。たとえば、Burialの「Archangel」では、サンプリングされたレコード・ノイズがアナログ感を加えています。 MusicRadarのサンプル・パックで、アナログ・ノイズの無償サンプルを入手しましょう。ヒス、クラックル、その他のノイズ・サンプルを502種類も収録しています。 Techno & Funky House Loops / Loopmasters Loopmastersは、最新パックからいくつかの無償サウンドを公開しています。上記リンクでは、UMEKの「Sounds from Behind the Iron Curtain」のサウンドをプレビューできます。UMEKから無償サウンドをダウンロードするにはこちらから。 Sebastian Légerの「Funky Tech House」は、その名の通りファンキーなテック・ハウスのコレクション。90MBに上るループを無償でダウンロードできます。 来週もお楽しみに!公開したいサウンドがあれば、AbletonのFacebookまたはTwitterにメッセージをどうぞ。ハッシュタグは #FreeStuffFriday です。

サウンドを拡張 - Max for Liveコミュニティから生まれたインスピレーションあふれる無償デバイス

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サウンドを拡張 - Max for Liveコミュニティから生まれたインスピレーションあふれる無償デバイス

Kasio Phase Distortion Synth / Oli Larkin maxforlive.comのインスピレーションあふれるコミュニティには、すでに1,600を超えるデバイスが紹介されています。より伝統的なシンセからワイルドなスペクトル・エフェクトまで豊富に揃っています。ここでは、最近のAbletonのお気に入りから3つをご紹介。 pechmannのPhase Distortion Synthは、SFパッドやクラシックなハウス・ベース・サウンドで有名なカシオのCZシリーズにインスピレーションを受けたシンセです。Justin Robertの「1986」に使用されているCZのサウンドスケープを下からお聞きください。 フェイズ・ディストーション合成の原理が理解できなくても、音を聞けばそれがどういうものなのかは一目瞭然。Phase Distortion Synthをダウンロードして実際に操作してみましょう。 他にもフェイズ・ディストーション・シンセをお探しですか?それなら、Oli LarkinのKasioがおすすめ。こちらもカシオのCZシリーズをモデルとしており、Max for Liveをご所有であれば無償で利用できます。 LittleMidiEnveloper / Evan Bogunia Evan BoguniaのLittleMidiEnveloperは、MIDIが有効なLiveの任意のパラメーターにマップし、必要に応じてトリガーできるカスタム・エンベロープを作成します。緩やかなカーブや強烈なスパイクを作成しましょう。LittleMidiEnveloperのダウンロードはこちらから。 M4L Multipitch by Christian Kleine M4L Multipitch / Christian Kleine LivenoChord MIDIエフェクトと同じことをオーディオで行えるとしたら?Christian Kleineが取り組んだのはこんな課題でした。その結果生まれたのがM4L Multipitch。コード・セレクターを含む6つのピッチシフターから構成されるデバイスです。M4L Multipitchをダウンロードしてハーモナイズを楽しみましょう。 その他のデバイスをmaxforlive.comで探す

Robert Henke: Lumière

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Robert Henke: Lumière

Ableton Liveの最古参デベロッパーのひとり、国際的にも高い評価を得ているアーティスト、そして最近では音響学の講師として、Robert Henkeはアートとテクノロジーが交差する分野で継続的に活動しています。そんな彼の最新プロジェクトがLumière。ビートが疾駆する自身のエレクトロニック・スコアに完全シンクロしてHenkeがレーザーを操る、意欲的なオーディオビジュアル・スペクタクルです。 ヨーロッパと日本でパフォーマンスを重ねたLumièreは、カナダ・モントリオールで開催されるMUTEKフェスティバルのハイライトのひとつとして注目を集めています。また、フェスティバル開催中、Robert Henkeとフェスティバル創始者Alain MongeauによるディスカッションがAbleton Loungeで行われる予定となっています。Abletonは、ベルリンで開催されたCTMフェスティバルのフィナーレにLumièreを披露したばかりのRobertに話を聞きました。 Excerpt from Robert Henke's Lumière あなたの作品においてテクノロジーとアートの結びつきは普遍的なものとなっていますが、あなたは、芸術的表現のためのツールを独自に開発することでもよく知られていますね。Lumièreプロジェクトにレーザーを導入したとき、シンセサイザーの仕組みやソフトウェアのプログラミング方法について試行錯誤していた昔を思い出しましたか? Lumièreではそういうことはありませんでした。というのも、Lumièreはレーザーを採用した2つ目のプロジェクトなんです。レーザーを使用した初のプロジェクトはFragile Territoriesという名のインスタレーションでしたが、あのときは、レーザーの仕組みについて理論上の知識しかない状態でスタートしました。ですので、私にとってのレーザー・グラフィックスの世界への第一歩は、頭の中にある理論が、実際にどこまで実現可能なのかを知ることでした。うれしいことに、当初考えていたコンセプトはすべてそのとおりでした。 しかし、後になって浮上してきた相違はとても大きく、私がやりたいと思っていたアイデアを完全に変えてしまうほどでした。分かったのは―これは、楽器を学ぶ場合ある意味非常に典型的なことなのですが―、あるものが一番輝く部分というのは、ぎりぎりの部分、つまり、楽器/媒体/マシンがその本来の役割を果たし始める、ある種の境界部分にあるということです。たとえば、MIDIノートのように単にノートを再生するのであれば、そのインストゥルメントのサウンドは問題になりません。なぜなら、ここで扱っているのはインストゥルメントそのものではなく、コンセプチュアルなアイデアだからです。しかし、ピアノを大音量またはソフトに演奏しようとする場合、その楽器のディテールを実際に感じることができます。 私にとって、レーザーを扱うという体験はまさにこれと同じでした。レーザーが動作を停止するぎりぎりまでブライトネスを下げた状態で動作させるとどうなるのだろう?音楽でいうなら非常に「静かな」演奏をした場合の、カラーや光覚の変化は?逆に最高レベルで動作させるとどうなるのだろう?1秒間に96,000回でオン/オフを切り替えるとどうなるのだろう?シャープなエッジが得られるのだろうか?超高速なグラフィックスを描画させるとどうなるのだろう?あるべきグラフィックスが描画されるのか?描画されないなら、その場合のアーチファクトはどのようなものになるのか?本当の意味で自分の楽器に向き合うことが始まるのはここからです。操作対象を知ってこそ遊び心のある操作ができるようになり、それは私個人的に非常に大きな満足感となります。アイデアを実行し、結果を見て、それに対応していくのです。 From a rehearsal for Lumière Lumièreを「インストゥルメント」と表現されているところからも、Lumièreビジュアルとオーディオのコンポーネントの統合、1つの共感覚のインストゥルメントと捉えていらっしゃるようですね。つまり、音楽とレーザーを同時に演奏、コントロールしているということでしょうか? 当初のもくろみはもっと複雑なものでした。ビート主体のエレクトロニック・ミュージックと、レーザーで作成したビジュアル・コンポーネントをやりたい、またそのどちらも即興的にコントロールできるような形にしたいと思ったのです。即興という側面は、ビジュアル面でも音響面でも当初から外せない要素でしたが、ビジュアルと音響の相互作用という点については大きく変化しました。 Liveのセッションビューを使用してMIDIトラックでドラムをシーケンスしていますが、別のMIDIトラックでMax for Liveを制御し、レーザーにコントロール・データを送信しています。これらのコントロール信号は実際にはアナログ電圧で、レーザーのダイオードと鏡の動作を駆動します。この電圧はオーディオ用ではないのですが技術的には同じなので、オーディオ・パスにフィードバックさせて、面白い形でビジュアル・パターンに完全同期するグリッチーなデジタル・ノイズのレイヤーを加えています。 One of Robert's Max for Live devices for Lumière 解決が必要だったことのひとつに、レイテンシーとジッターの問題がありました。レーザーはレーザーの側に設置された2台のコンピューター上のMaxパッチでコントロールしていますが、サウンドは3台目のラップトップで出力しており、これら3台のマシン同士の通信はMax for Liveを介したEthernet接続なので、ある程度のレイテンシーとジッターが生じてしまいます。 これは、シンプルなレーザー・コントロール・ソフトウェアをLive内のMax for Liveデバイスとして作り直すことで解決しました。今は2種類のレーザー装置を使用していて、ひとつはリモート・マシンのレーザーを実際に駆動し、もうひとつのレーザー装置はサウンド生成にのみ使用されます。しかし、どちらにも同じコントロール信号が供給されています。たとえば、「circle」というコマンドを「size 5」や「speed 7」といった記述タグといくつかのアトリビュートと共に送信します。これを、レーザー・コンピューターは形状として、オーディオ・コンピューターのMax for Liveはサウンドとしてそれぞれ解釈します。うまく機能していますよ。 シンプルでエレガントな解決方法ですね。 コンセプト面から見れば、確かにシンプルな解決策です。しかし実際には、これは巨大なソフトウェアです。私が記述したレーザー・グラフィックス・ジェネレーターはかなりのコンピューティング・パワーを必要としますから。これはレーザー・メーカーからもかなりの評価を得ました。メーカー製のソフトウェアでは不可能だったことを可能にすることができたので。 それでは、万が一音楽に行き詰まってもレーザーの会社を立ち上げることができますね… 実際、楽しめると思います。これらの装置にかなり集中して取り組んでいますし、ハードウェアを含む技術面への理解はますます深まっていますからね。スキャニング・ユニット(レーザー・ビームを動かす部分はスキャナーと呼ばれる)に不具合があったのですが、私は、スキャナーを交換する方法を修得しました。それは、交換しなければならなかったということもありますが、「このメディアを使用していくなら、その仕組みを理解しておきたい」と考えたからです。...

トロンボーンで聴くPharrellの作品、KawehiによるRadioheadカバー - Liveでのルーピング

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トロンボーンで聴くPharrellの作品、KawehiによるRadioheadカバー - Liveでのルーピング

Kawehi、「Fake Plastic Trees」をカバー Abletonコミュニティからのビデオには、いつもAbletonスタッフもすばらしいインスピレーションをもらっています。先日も、数名のソロ・アーティストがライブルーピングにLiveを使用し、一回のセッションでトラックを構築しようとしているビデオに感銘を受けました。今回は、このエキサイティングな(そしてときに緊張感あふれる)プロセスを捉えたビデオをいくつかピックアップしてご紹介。まずは、Christopher Brillによる、耳から離れないキャッチーなPharrellの「Happy」をトロンボーンでカバーしたテイク。 ご自身で試してみたくなりましたか?Christopherは彼のサイトで楽譜を公開しています。 Abletonでも以前紹介したことのあるKawahiは、カバーやオリジナル作品でインスピレーションあふれるルーピング・パフォーマンスを見せる、才能あるマルチインストゥルメンタリストです。そんな彼女の最新作は、Radioheadのエモーショナルな作品「Fake Plastic Trees」。どうぞご覧ください。 Kawehiのその他のビデオは彼女のVimeoチャンネルでご覧いただけます。 最後を飾るのはKevin Yost。Kevinはすべての作品をその場で作曲、ループさせる「Live and Improvised」シリーズで注目(目だけでなく耳も)を浴びました。どのパフォーマンスもそれぞれ異なりますが、忘れられないディープなグルーヴはどのパフォーマンスにも広がっています。Kevinのスタジオでのインプロビゼーション風景をご覧ください。 他にもいろいろと聞いてみたくなりましたか?Kevinは、ベオグラードのClub Mladostで行われたライブのセットを無償ダウンロードとして公開しています。どうぞご利用ください。

Events

MUTEK 2014のAbleton Lounge

EM15 - ElektraおよびMUTEKの15周年を祝って 今年のMUTEKフェスティバルで、Abletonは、テクノロジー分野の先駆者による対話とLiveおよびPushによるセッションの場を提供する、Ableton Loungeを開設します。 イベントはすべて参加無料で一般参加可能となっており、スケジュールは次のとおりとなっています。 PHI Centre 407 St-Pierre Street Montréal, Canada イベント・スケジュール一覧については下記をご覧ください: 5月29日(木) | 午後2:00~午後3:00 リッチー・ホウティンとのQ&Aセッション スタジオとライブ・パフォーマンスにおけるテクノロジーの使用について、リッチー・ホウティンが詳しく論じます。 Watch this space for live-streaming link 5月29日(木) | 午後3:00~午後4:30 Ableton Live & Pushドロップイン・セッション AbletonのインストゥルメントPushでのハンズオン・プレイ、Abletonスペシャリストによる制作アドバイスなど。 5月29日(木) | 午後4:30~午後6:00 ロバート・ヘンケ&アラン・モンゴー対談 アヴァンギャルドなミュージシャンでありテクノロジストでもあるロバート・ヘンケは、エレクトロニック・ミュージック技術の発展を長年にわたり追求してきました。MUTEK創立者のアラン・モンゴーは、これまで15年間にわたりMUTEKを支えてきました。この対談で、アランとロバートは彼らに共通する歴史を振り返り、先進的な音楽、芸術、テクノロジーに対する情熱をたどります。 Watch this space for live-streaming link 5月30日(金) | 正午~午後1:30 Ableton Live &...

Dauwdが時間に挑戦、FACT誌の新コンテスト

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Dauwdが時間に挑戦、FACT誌の新コンテスト

FACT誌のシリーズ記事「Against the Clock」は、Abletonも大のお気に入り。これまでにも、Tom DemacやKiNKがそれぞれのスタジオでわずか10分の間にトラックを作成する様子を紹介してきました。最新エントリでは、Abletonになじみの深いDauwdが挑戦。ロンドンにある彼のスタジオでには新旧ハードウェアが並んでいますが、その中心となるのはPushとLiveです。下からビデオでご覧ください。 「Against the Clock」に挑戦するチャンスです!FACT誌とQuantize Coursesが主催するコンテストに、Abletonもスポンサー協力しています。作品をエントリーしませんか。受賞者はFACTに掲載され、AbletonおよびQuantize提供による賞品を獲得できます。

Dark TouristがPushを語る

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Dark TouristがPushを語る

新作ビデオでは、ベルリンを拠点に活動するプロデューサーDark TouristがPushを実演します。 気に入りましたか?「ブレードランナー」を彷彿とさせるメロディは、AnalogとMax for LiveデバイスをベースとするカスタムメイドのRackで作成されています。このRackを無償ダウンロードし、Pushでの独自の作品作りに使用できます。出来上がった作品はぜひ公開ください!FacebookまたはTwitterでトラックをシェアする場合はタグ #MadeWithPush を付けるのをお忘れなく。 さまざまなPushテクニックをカバーしたその他のビデオを観る Dark Touristについてさらに詳しく

Végétophone: 自然をモチーフに音楽を教える

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Végétophone: 自然をモチーフに音楽を教える

Végétophoneについて学生に説明するChapelier Fou 写真© Gwendal Le Flem エレクトロニック・ミュージックの世界を子供たちに説明する方法は?これが、Chapelier Fou名義で活動するアーティストLouis Warynskiに提示された質問でした。彼の答えは、「Végétophone」という名のインスタレーションとなりました。自然からインスピレーションを得て、シンセサイザーやエフェクトを木の一部として提示し、音を木の枝、パターンを果実としてとらえています。下から「Végétophone」についての短いビデオをご覧ください。その後、アートでもありインストゥルメントでもあるこの作品のメイキングと作品へのLiveとMax for Liveの使用についてWarynskiのインタビューを続けてお読みください。 「Végétophone」はどのようにして誕生したのですか? 私のバックグラウンドは音楽教育なのですが、アーティスト・イン・レジデンス事業である小学校に招聘された際、アーティストとしての自分のためだけではなく、子供たちのためになる何かを造りたいとまず考えました。徐々に、エレクトロニック・ミュージックと教育の交差点でのインスタレーションというアイデアが出来上がってきました。インスタレーション作品であり、音階、調、拍子といった楽典の基本的な知識を学ぶツールでもある機械のようなものを思いつきました。こういったことは、ただ概念を学ぶよりも、手を使って操作するとより理解しやすくなると思います。 いろいろと考えて、リズムのセクション、和音のセクション、メロディーのセクションという3本の枝を持つ木として音楽を表現することにしました。枝にはそれぞれライム、バナナ、リンゴの形をした「実」がなっていて、実はそれぞれ音楽のパターンになっています。木の幹にはグローバル・パラメーター(テンポ、拍子、根音、長調/短調)があり、各枝に影響を及ぼします。 完成形の「Végétophone」。木の幹、枝、実にはそれぞれコントロールが付属している 「Végétophone」を教育用ツールとしてお考えですか? レジデンス中はずっと学習ツールとして使用していました。主な目的は、子供たちが音楽の概念と用語を学び、触ったり感じたりできる何かとその知識を結び付けることができるようにすることでした。子供たちとは、一緒に音楽を聴き、分析し、音に合わせて踊ったりして、かなりの時間を過ごしました。 サウンド素材の90%は、子供たちと一緒に録音したサンプルです。校内のさまざまな部屋で、本、スポーツ、台所、姉妹のおもちゃ、お父さんの楽器など、さまざまなテーマで録音しました。私が担当したクラスの子供たち(9歳)が、彼らの知識を他のクラスや先生たちに伝えていくだろうという考えもありました。 「Végétophone」の仕組みについて教えてください。それぞれのボタン/スライダー/ノブはサウンドにどのように作用するのですか? 木の幹では、ネットワーク全体に影響するパラメーターを設定できます。拍子記号には、一般的な分数(常々分かりにくいと思っていました)を使用する代わりに、1小節ごとの拍を3拍または4拍のいずれかとし、これらの拍を2つに分けるか、3つに分けるかを決めるようにしました。事実上、これらは4分の3拍子、4分の4拍子、8分の9拍子、8分の12拍子になります。 テンポはひとつのノブで設定します。グローバル・トランスポーズは-7~+7半音です(根音の両側、4度および5度)。 実にはそれぞれ音楽パターンが含まれていて、ボタンを使ってトリガーしたり停止したりできます。同じ種類の実は一度に1つだけ演奏することができ、その実はLEDで示されます。同時に、ドラム・トラック、ベースとコードのトラック、メロディのトラックも再生することができるようになっていて、すべてのピッチ、テンポ、拍子が合うよう考えて操作しなくてはいけません。 各枝にはそれぞれ独自の設定があり、ボリューム(ピアニッシモからフォルティッシモ)、ディレイとリバーブのセンド(山びこと洞くつ)、サウンド/キット選択となっていて、ポットやフェーダーでアクセスできるようになっています。バナナにはもうひとつオプションがあります。和音のアルペジオです。 要は、巨大なMIDIコントローラーですね。 「Végétophone」の実際の動作の様子 Liveは「Végétophone」にどのように使用されていますか? すべてはMac mini上で動作するLive 9とMax for Liveで行われていて、MIDIbox 128I/OとArduinoボードを使用してMIDIでコントロールされています。 簡単なところから始めましょう。 - サウンドの選択はRackのチェーン・セレクターを動かすことで行います。 - メジャー/マイナーの選択は、バナナとリンゴにScaleエフェクトを適用します。 - グローバル・トランスポーズは、バナナとリンゴにPitchエフェクトを適用します。 - テンポでは…当たり前ですがテンポをコントロールします。 - エフェクトは2つのリターン・バスだけです。 - アルペジオはArpeggiatorエフェクトで作成されています。 サウンドはすべてSimplerのRackとDrum Rackで演奏したサンプルから作成されています。Operatorも数インスタンス使用しています。 The hardware guts...

Dub Machines:Live用アナログエコー

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Dub Machines:Live用アナログエコー

便利ではありますが、ビンテージ・テープ/アナログ・ディレイの気骨ある個性、ワイルドなドップラー効果、温かみには及びません。Dub Machinesで、Surreal Machinesはクラシックなハードウェア・ディレイ・ユニットからインスピレーションを得てアナログの魂とデジタルの柔軟性を兼ね備えたデバイスを生み出しました。 Magnetic いくつかの有名テープ・ディレイ・ユニットをモデルとするMagneticは、テープディレイの特性をLiveにもたらします。シマーやピンク・フロイド・スタイルのエコーからリー・スクラッチ・ペリーを彷彿とさせるフィードバック・テイルまで、Magneticは多才に活躍します。テープ・モデルのオプションと内部コンボリューション・リバーブ用のスプリング・リバーブ・サンプルを豊富に備えたMagneticは、名器の真のサウンドを届けます。 Diffuse これはディレイ?あるいはリバーブ?いいえ。生き生きとした超個性的なサウンドが特徴のDiffuseです。洗練されたフィードバック・ネットワークを搭載したDiffuseは、簡素なバーチャルスペースから異世界風の独特な雰囲気を持つスウェルまでさまざまな効果を生成できます。 Dub Machinesについてさらに詳しく