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スタジオ、クラブ、スクリーンまで - LOPAZZ & Casio Casinoインタビュー

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大都市の喧噪とプレッシャーから離れた美しい街ハイデルベルクは、ジャンルに縛られることなく頭角を示すミュージシャンを数多く輩出してきました。1970代にクラウトロックで名をはせたGuru GuruとハウスのパイオニアMove Dは、丘上に城を擁するこの中世都市を基盤に今でも活動しています。ハイデルベルクのプロダクションチームLOPAZZ & Casio Casinoも、この街で活動するアーティストのひとりです。エレクトロニクスを使用してライブインストゥルメントをミックスする自由性と、フロアを一杯にする巧妙なクラブトラックや世界旅行ドキュメンタリー用の刺激的なサウンドトラックを作曲する冒険心にあふれるデュオです。

AbletonはLOPAZZ(Stefan Eichinger)& Casio Casino(Steffen Neuert)のスタジオを訪ね、音楽の進化、テープマシン、ソフトウェア、クラブミュージックと映画音楽の違いについて話を聞きました。また、LOPAZZ & Casio Casinoはトラックxxxを公開し、役立つ制作テクニックを説明してくれています。このトラックは無償Liveセットとしてダウンロード可能です。

 

Get Physicalレーベルから2枚の12インチを発表したばかりのお二人ですが、かなり長期間一緒に活動されていますね。チームとして、また個人としての音楽のルーツについてお教えください。

Casio Casino:今年で、一緒に音楽活動を始めてから20年になります。バンドを通じて活動を始めたのですが、当時LOPAZZはギターとボーカル、私はドラム担当で、グランジ、クラウトロック、インディーをプレイしていました。1997年に初めてドラムマシン(Roland R8)を購入し、そこからゆっくりとスタジオを構築していきました。長い間、エレクトロニック音楽とアコースティック楽器をミックスした「Bergheim 34」という構成で演奏してきました。最近は、LOPAZZとともに映画音楽とエレクトロニック音楽の制作を行っています。

LOPAZZ:80年代後半に自分のバンドのレコーディングを始めましたが、本気で取り組み始めたのは、90年代前半にテープマシンを使用して他のバンドのレコーディングを始めたときからです。あの頃は、Butthole SurfersやWeenのような、かなり変わった音楽を録音したカセットテープを山のようにリリースしていました。その後、2003年にFreundinnen/OutputからAndreas Baumeckerがリリースした私のトラック「I Need Ya」やそれに続いてGet Physical Music、Cocoon、Poker Flatからリリースされた作品のおかげで世界中をツアーするようになり、またDJ T.、Gerd Jansonなど他のアーティストのプロデュース、ミキシング、マスタリングも行うようになりました。

 

音楽にソフトウェアを使用し始めたのはいつですか?現在はソフトとハードをどのようにご使用ですか?

 

CC:かなり長い間テープマシンを使用していました。その後、ハードディスクレコーダーが登場してループや小さなMIDIスタジオの構築が可能になり、2000年になってようやくオーディオを安定実行できるコンピューターが登場しました。最初に使用したのはCubaseとLogicでした。その後すぐ、タイムストレッチとオーディオのマニピュレーション機能にひかれてLiveを使用し始めました。
それからしばらくの間、新たな可能性にすっかり圧倒されてしまいました。ありとあらゆるプラグインやソフトウェアインストゥルメントを試さなければと思ったものです。音楽制作では1本指で作業するよりも10本指を使う方が便利だと分かるまで、相当な数のブレークポイントをマウスを使って描画しました。今はもっと気楽に、ほとんど手を使って演奏しています。また、結果さえ良ければ、ソフトウェアの機能のすべてを知っておく必要はないと思うようになりました。

L:もともと、ソフトウェアやコンピューターが好きではありませんでした。ソフトウェアの使用に慣れるまで、かなり長い時間がかかりました。オーディオエンジンを使用してライブ演奏できる(バージョン6)ようになってから、Liveしか使用していません。スタジオにはたくさんの楽器と外部機器がありますが、そこでもLiveを使用しています。また、出先での作曲用ソフトとしても使用しています。もちろん、ライブではシーケンサーとしても使用しますよ。ハードウェアドラムマシン、シンセサイザー、ボーカル、ギターなどの楽器の録音を扱うことが多いので、レイアウトが整然としていて、オーディオ素材をさまざまな方法で扱えることが私には重要です。

 

サウンドトラック制作を始めたきっかけは?また、どのような映画ですか?

1999年に、ここハイデルベルクのAlong Mekong Productionsの依頼で「Treasures of the World」というシリーズの2作品の音楽を作曲する機会を得たのがきっかけです。あらかじめ録音された音楽を使用する必要がないこと、音楽に注文を付けることができること、すべてがカスタムメイドであること、映画の編集に合わせて音楽を作成できることがプロダクションから評価されました。現在、ヨーロッパ国内のハイキングスポットと、ウィスキーやアブサンなどの蒸留酒に関する映画シリーズ、さらに東西ドイツ統一以降のドイツにおけるハウスおよびテクノシーンの始まりに関する映画を制作中です。さらにLOPAZZは、ベルリン映画祭で上映されたLaura Mahlbergの作品「Kalifornia」などの映画やさまざまなレーベルにサウンドデザインを提供しています。

 

映画音楽とクラブ音楽はどちらもある種の形式的制約を受けやすいものですが、特定のコンテキストで「機能」する音楽を作るという課題についてはどうお考えですか?やりがいを感じていらっしゃいますか?

映画音楽は、監督、編集者、映画のためのものです。映画音楽の作曲を始める際、まず映画の監督と原作者に会い、彼らのアイデアとビジョンについて話し合います。ここで得られる情報は作曲に欠かせないものです。これまでアラブ、アジア、アフリカ諸国に関するドキュメンタリー映画用の音楽を数多く制作しましたが、これにはいくらかの準備を必要としました。

クラブ音楽はDJとダンスフロアにいる人々のために制作されるものですが、その構成と制作はすべて自分次第です。もちろん、ここにも一定のルールはありますが、本質的に制限はありません。通常、スタジオではハードウェアを使用して作業するので、Liveは音楽を録音しアレンジするループサンプラーとして使用しています。できる限りセッションビューで作業し、トラックのラフアレンジが作成できた時点でアレンジメントビューのタイムラインに切り替えます。

 

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LOPAZZ & Casio CasinoがトラックxxxのLiveセットを無償ダウンロード提供。クラブ向き素材とサウンドトラック用素材のちょうど中間にあたるこの作品では、彼らの制作スタイルをうかがい知ることができます。

Download LOPAZZ & Casio Casino - "The Drift"

ご注意:LOPAZZ & Casio Casino - 「The Drift」Packの著作権はLOPAZZ & Casio Casinoに帰属します。このセットはLive 9 Suiteで開くよう設定されています。Live 9 IntroまたはLive 9 Standardをご所有の場合、セットをデモモードで開くことができますが、保存とエクスポートはできません。

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Part 2

 

xxx Liveセットについてお聞かせください。このトラックにはかなりたくさんの要素が含まれていますが、ミックスは整然としていてクリアです。ミキシングについて一般的な方針といったものはありますか?

L:はじめに、各トラックとサウンドの周波数帯域について見当をつけます。ベースラインやキックなどは、たとえばハイハットやメロディなどに比べてより低域が必要になります。まず、カットフィルターで低域と高域をクリーンにしていきます。とはいえ、一筋縄ではいかないこともしばしばです。クリーンすぎるサウンドにはしたくありませんが、スピーカーシステムに問題をもたらす周波数帯域はできるだけ除去しなければなりません。正直、このトラックが整然としているともクリアだとも思えないのですが、ほめていただけてうれしいです。他のアーティストに比べれば、私たちのサウンドはいつも少しダーティで崩れたところがあると思います。

 

ほとんどのトラックでEQプラグインが使用されています。「問題のある周波数」を見つけ出し取り除くために、必ず従っているルールといったものはありますか?

L:一番大切なルールは、「注意深く耳をそばだてること」です。しっかりバランスのとれたリスニング環境と、複数のヘッドフォンがあると非常に便利です。

CC:問題のある周波数を見つける方法のひとつは、狭い周波数幅の勾配の急なフィルターをブーストし、スペクトル内を上下に動かしてみることです。ブーストすれば、どの周波数が過剰なのかを耳で判断することができます。  

L:それもOKですが、バランスのとれたリスニング環境でないと意味がありません。あらかじめこれらの周波数がブーストされている特定のルームモードが設定されている場合は問題です。プラグインの使用方法に目を向けてもらえば、ほとんどがカットだけで、EQ設定は最小限に抑えられているのが分かると思います。私なら、プラグインで高域をブーストすることはせず、アナログ機材を使用すると思います。

 

弦楽器グループにはエレクトロニックキックドラムにサイドチェーンされたコンプレッサープラグインが使用されています。サイドチェーンとその利点についてご説明いただけますか?

CC:この場合、サイドチェーンとは、コンプレッサーをあるトラックに置き、ゲインリダクションを別のトラックでコントロールすることを指しています。ここでは、キックが入るたびに弦楽器のボリュームが下げられています。ミックス内のキックのスペースを空けるためです。

L:このキックがコンプレッサーをトリガーします。キックのグルーヴが弦楽器グループにリズムの要素を追加しています。アタックタイムとリリースタイム、さらにスレッショルドとレシオを操作すると面白いですよ。すばらしい結果が得られます。

 

このトラックにはエレクトロニックドラムとアコースティックドラムの両方が使用されていますが、アコースティックドラムにはかなり強めのゲートがかかっています。これは、さまざまなドラムサウンドをレイヤーする際にクリアさを出すためのものですか?

CC:ここでエレクトロニックドラムにかかっているゲートは、クリアなミックスにするための手段と言うより、スタイルの問題だと思います。

L:そうですね。特に一貫したルールがあるわけではありません。構成、トラックのメッセージ、レイヤー、サウンドにより処理はさまざまです。