新しく曲を作り始めるとき、そこには無限の可能性があります。そして無限であるからこそ、制作の方向性を定めるのが難しいことがあります。 それを踏まえて誕生したのが、新しいビデオシリーズ「Made In Ableton Live」です。
このシリーズでは、アイデアの段階から曲が完成するまでの作業を、9人のアーティストが紹介。 制作の各工程を詳しく説明しているので、初心者にとってわかりやすいだけでなく、ある程度経験のあるLiveユーザーにとっても役立つ内容になっています。 音素材を新しく作成する方法、多彩な音声処理テクニック、アレンジメントやミックスダウンのアプローチなど、曲が作られていく様子を、タイプの異なる経験豊富なアーティストから学びましょう! 各ビデオで完成した曲も聞けるようになっています。
※こちらのビデオでは、日本語字幕を利用できます。字幕設定を有効にしてご視聴ください。
Bad Snacks
電子バイオリンの演奏を土台にして、ぬくもりのあるメロディアスなハウスを生み出しているのが、Bad Snacksによるビデオ。 独創的なパンニング、MIDIエフェクト、ローファイに仕上げる音処理などの手法を駆使して、温かく活気のある雰囲気と個性を演出します。
EOMAC
EOMACは、携帯電話で録った街の音を使って低域から高域までの音素材を作成。テクノトラックに仕上げていきます。 実際の音作りの模様がわかる貴重な内容になっているだけでなく、身の回りにあふれる音から音楽を生み出す工程を見事に体現しています。
Rachel K Collier
Rachel K Collierは、感覚的に演奏して録音するための接続設定を紹介。即興で次々とループを作って個性と高揚感のあるクラブトラックを生み出します。 ヘッドフォンでモニターする音の調整やPushの活用法のほか、表現力に満ちたパフォーマンスを繰り広げながら歌声を重ね合わせていく模様は必見です。
Abayomi
Abayomiは、アナログ機材とコンピュータを融合したシーケンスと音作りを紹介。細やかでメロディアスなテクノトラックを制作します。 便利なテンプレートの使用例、自分だけのプリセットの作成方法、独自のスタイルを確立するためのサウンドデザインなど、押さえておきたい工程が目白押しです。
Keychee
Keycheeは、ヒップホップ色の強い激しく打ちつけるファンクを制作。ドラムのレイヤー、自動的に変化するエンベロープ、コンプレッサーのサイドチェイン機能、マスタートラック用のエフェクト設定などを紹介します。 ふくよかなシンセのフレーズを重ねた、質感と抑揚に富む曲がコンピュータ内の作業だけで生まれる様子をチェックしましょう。
Novaa
歌声に独創的な処理をほどこして自分の曲を陰鬱とした超絶モダンポップにリミックスしているのが、Novaaです。 オートチューンやボコーダーなどのエフェクトを駆使して、不完全さの持つ魅力を活かしながら、歌声を新しく刺激的な方向に導きます。
Underbelly
Underbellyが披露するのは、音数や勢いに違いをつけて曲を構成していく手法です。 整然としたフォルダやインストゥルメント・ラックもさることながら、強烈なベースラインを生み出す音作りも見逃せません。
Anna Disclaim
Anna Disclaimは、音声をMIDIに変換する機能でサンプルや口ずさんだメロディーから次々とフレーズを生み出しながら、独特なダークポップを創造します。 Simplerで既存の素材やパートを演奏してふたたび録音することで、制作の可能性を広げる手法も要チェック。
Freddie Joachim
Freddie Joachimは、ローズピアノのサンプルやドラムのフレーズを切り分け、ギターの演奏を取り込む制作を披露します。 シェイカーの音をハイハットに変化させる処理、クオンタイズの活用、広がりのあるステレオ感の演出など、流れるようなジャムセッションを生み出す洗練されたテクニックが満載です。