Meldは、2つの独立したマクロ・オシレーターエンジンを備えた柔軟なシンセサイザーで、アナログ風の音作りから実験的なテクスチャまで幅広く対応します。各エンジンには独自のフィルター、エンベロープ、LFO、MIDIおよびMPE対応のモジュレーションマトリクスが搭載され、さらにオシレータータイプに応じて変化する2つのマクロノブを備えています。これにより、倍音変調やチップトーン的なパルス幅、ノイズループの断片化、雨粒のような生成アルゴリズムなど、多彩なパラメータを音楽的な意図に沿って操作できます。
Software Instruments
Meld
制作： Ableton
Meldのインターフェースは、エンジン、モジュレーション、フィルター、グローバルミックスの4つのセクションで構成され、モジュラーシンセに着想を得た設計になっています。この構造によって、複雑なレイヤーや動きを簡単に付加できるだけでなく、偶発的な音響的成果をキャプチャすることも容易です。エンジンAとBにはそれぞれ24種類のオシレータータイプが用意され、サイン波やFM、レイヤードウェーブ、ノイズループ、アンビエント生成アルゴリズムなど、多様な音源を自在に組み合わせられます。
LFOは各エンジンに2基搭載され、テンポ同期またはHz指定が可能。6種類の波形とマクロコントロールを備え、FX1／FX2に用意された18種類のLFOエフェクトも活用できます。モジュレーションマトリクスでは、エンジン内部のあらゆるパラメータを相互に変調でき、さらにはVelocity、Pitch、RandomといったMIDI信号や、Pitch Bend、Slide、PressなどのMPE情報を変調源として使用できます。
フィルターはA/Bそれぞれに独立して備わり、17種類のタイプから選択可能。MixセクションにはVolume、Pan、Tone Filterを搭載し、グローバル操作としてMono/Poly切り替え、ボイス数設定、SpreadやDriveなどのコントロールも用意されています。内蔵リミッターはボイス単位で適用され、2エンジンを同時に使用する際のレベル管理にも役立ちます。
音楽的な意図に沿って予測可能に——あるいは実験的に予測不能な方向へ——サウンドを導くことができるMeldは、表現力豊かな新しい音作りを求めるクリエイターに最適なデバイスです。