1. Liveをご利用いただきありがとうございます

1.1 Abletonチーム一同より: 謝辞

Liveは、コンピューターを使った作曲、音楽制作、ライブパフォーマンスをさらに優れたものにしたいというミュージシャンの熱意によって生まれたソフトウェアです。操作が簡単で楽しくなるよう改良を重ね、アプリケーションの洗練度は高まり、機能はますます充実度を増しています。Liveを使った音楽制作の可能性は無限大に拡がっています。こういった私たちの努力に終わりはありません。まさに今、こうしてこの文章をお読みいただいている間にも、Liveは進化を続けています。最新バージョンのLiveは、Abletonウェブサイトを開く*http://www.ableton.com/downloadsか、[ヘルプ]メニューの[アップデート]コマンドを選択してダウンロードすることができます。

Liveにより皆様の音楽活動がさらに充実したものになりますことを、チーム一同心より願っております。

Abletonチーム一同

1.2 Live 10の新機能

1.2.1 追加デバイスと機能向上

  • Wavetable(24.10)は、プログラムが簡単なのにディープでパワフルなデュアルオシレーターの新ウェーブテーブルシンセサイザーです。
  • Echo(22.11)は、豊富なモジュレーション機能を搭載した極めてフレキシブルな新ディレイエフェクトです。クラシックなアナログスタイルのディレイから現代的なデジタルアプローチまで幅広いサウンドを生み出すことができます。
  • Drum Buss(22.9)は、アナログスタイルの特性、ボディ、まとまり感をドラムトラックにもたらすエフェクトです。Drum Bussでは、一般的に使用されるさまざまなドラムプロセッシングツールが単体のデバイスにまとめられています。
  • Pedal(22.26)は、3種類の有名ギターディストーションペダルにインスピレーションを得た新エフェクトです。Pedalは、温かみのあるオーバードライブからアグレッシブなディストーション、ヘビーでブロークンなファズトーンまで、幅広いディストーションサウンドを生成できます。
  • Utility(22.36)の[Gain]コントロールが-無限dBから+35dBの範囲で調整できるようになりました。Utilityの[Left/Right Phase]ボタンがUtilityの出力ではなく入力で信号を反転するようになりました。[Bass Mono]セクションでは、調整可能なクロスオーバーコントロールを使用して、指定の位置を下回る周波数をモノに変換できます。
  • EQ Eight(22.12)で周波数を10 Hzまでブーストまたはカットできるようになりました。

1.2.2 MIDIをキャプチャ

MIDIをキャプチャ(16.10)は、MIDI録音の新手法をもたらします。

Liveでは、アーム済み(録音可能)なトラックまたは入力がモニターされているトラックのMIDI入力が、常時検出されるようになりました。演奏後に[MIDIをキャプチャ]ボタンを押せば、演奏内容が含まれたクリップが作成されます。Liveにより自動的にテンポが検出され、適切なループ境界が設定されます。

MIDIキャプチャを使用すれば、録音をスタートさせるのを忘れたせいで実験的な操作やインプロビゼーションの内容が失われる心配はありません。演奏内容を事後にキャプチャして取り込むことができます。

1.2.3 マルチクリップ編集

最大8つのMIDIクリップを詳細ビューに同時に表示できます。

マルチクリップビュー(10.5)では、クリップのノートやループバーをクリックするとそのクリップが選択され、編集できます。

長さの異なる複数のクリップが選択されている場合、エディターにはクリップの並べ替えに必要なだけループ反復が表示されます。

1.2.4 ネスト化されたグループトラック

グループトラック(15.3)は、他のグループトラック内に作成したり移動させたりできるようになりました。グループトラックのネスト化(入れ子)の数に制限はありません。

1.2.5 アレンジメント編集の機能向上

  • Ctrl(PC)/Cmd(Mac)を押したままスクロールするとマウスポインターの位置にズームします。Altを押したままスクロールすると選択されているトラックの振幅またはピッチがズームします。
  • 左右矢印キーを使用すると時間選択範囲内のアレンジメントクリップすべてを移動できます。Alt(PC)/Cmd(Mac)を押したままスクロールすると一時的にグリッドのオンとオフを切り替えることができます。
  • アレンジメントクリップ内でCtrl+Shift(PC)/Alt+Shift(Mac)-ドラッグすると、クリップ自体を動かすことなく、クリップに含まれる内容をスライドさせることができます。Alt(PC)/Cmd(Mac)を押したままドラッグすると一時的にグリッドのオンとオフを切り替えることができます。
  • Shiftを押したままアレンジメント内のワープ済みオーディオクリップの端をドラッグするとオーディオをストレッチできます。
  • アレンジメントクリップはクリップの上半分をドラッグすることで移動できます。下半分をドラッグすると時間を選択できます。
  • 時間選択範囲を有効化、無効化、反転させることができるようになりました。時間選択範囲内に1つまたは複数のクリップの一部のみが含まれている場合、必要に応じてクリップが分割され、分割されたクリップにこの動作が適用されます。
  • 再生がノート先頭より後の位置から始まった場合にもアレンジメントのMIDIノートが再生されるようになりました。この動作は[オプション]メニューの[MIDIノートを追跡]コマンドでオンとオフを切り替えることができます。
  • アレンジメントのMIDIトラックをダブルクリックすると新規クリップが作成されるようになりました。クリップの長さはアレンジメントのグリッドの解像度に合わせられます。
  • アレンジメントビューまたは詳細ビューでの編集時、[自動スクロール]は無効化されるのではなく一時的に無効になるようになりました。[自動スクロール]は再生をスクラブまたは再開すると復旧されます。
  • Ctrl+L(PC)/Cmd+L(Mac)でアレンジメントループのオンとオフを切り替えることができるようになりました。
  • オーディオファイルまたはMIDIファイルを[作成]メニューの[インポート…]コマンドでインポートできるようになりました。ファイルは、アレンジメントビューでは挿入マーカー位置に、セッションビューでは選択されているクリップスロット内に挿入されます。
  • [エンベロープを固定]スイッチ(19.5.3)をMIDIまたはキーにマップできるようになりました。

1.2.6 オートメーションの機能向上

  • クリップフェードはトラックの高さが十分にあれば常時クリップに直接使用できるようになりました。
  • アレンジメントで、[オートメーションモード]ボタンまたは「A」キーですべてのオートメーションレーンを表示または隠すことができるようになりました。オートメーションレーンが表示されている場合、内容のあるレーンはクリップのヘッダーの高さに合わせて最小化されます。
  • オートメーションレーン内の時間選択範囲に含まれるクリップを分割または結合できるようになりました。
  • アレンジメントビューにフェードエッジハンドルが導入されました。フェードエッジハンドルでは、フェードイン([フェードインスタートハンドル]を使用)とフェードアウト([フェードアウトエンドハンドル]を使用)の長さを変更できます。ただし、フェードエッジをフェードピークを超えて移動させることはできません。これを行うには、クリップのスタート/エンドを使用してクリップのサイズを大きくする必要があります。
  • ブレークポイントが水平移動時にグリッド(または既存のブレークポイント)にスナップするようになりました。
  • ブレークポイントの時間位置を動かすことなくブレークポイント値を垂直方向に調整できるようになりました。
  • オートメーション部分を水平方向に移動できるようになりました。
  • エンベロープエディター/オートメーションレーン内の任意の位置をダブルクリックしてオートメーションブレークポイントを作成できるようになりました。アレンジメントでは、MIDIクリップは内容のあるレーンをダブルクリックすることでしか作成できません。
  • ブレークポイントまたはオートメーション部分上をマウスオーバーまたはドラッグするとオートメーション値が表示されるようになりました。
  • 既存のブレークポイントを超えてのオートメーション部分の移動にShiftは必要なくなりました。

1.2.7 ナビゲーションの機能向上

  • アレンジメントビュー、詳細ビュー、Simpler、Samplerでは、Ctrl(PC)/Cmd(Mac)を押したままスクロールするとマウスポインターの位置にズームします。
  • 詳細ビューを選択するとアレンジメントクリップ内部の選択時間範囲がズーム表示されるようになりました。
  • Zを押すとアレンジメントビューと詳細ビュー内の時間選択範囲がズームされます。Shift+Zを押すとズームが戻ります。
  • USキーボードでは、+を押すとShiftを押さなくてもズームできるようになりました。
  • オーディオエフェクトをマスタートラックのシーンローンチエリアにドラッグできるようになりました。
  • クリップを既存のトラックからクリップ/デバイスのドロップエリアにドラッグすると、これらのクリップを含む新規トラックが作成されます。オリジナルトラックのデバイスも含まれます。
  • フリーズ化されたクリップとテイルをアレンジメントビューのクリップ/デバイスのドロップエリアにドラッグするとフリーズ化された新規トラックが作成されます(オリジナルトラックのデバイスも含まれます)。
  • Shiftを押したままスクロールするとMacでもWindowsでも水平方向にスクロールされます(これまではMacのみ)。
  • アレンジメントビューでビューとコンテキストメニューの[すべてのトラックを表示]コマンドはすべてのトラックを最小化し、画面上にできるだけ多くのトラックを表示することができます。

1.2.8 ミキシングの機能向上

ミキシングを簡単にする機能向上が搭載されています。

  • 右クリック(PC)/Ctrl-クリック(Mac)コマンドは各トラックのパンコントロールを[分割ステレオパン]コントロールを切り替えることができます。[分割ステレオ]モードでは、左チャンネルと右チャンネルのステレオ位置を個別に調整できます。
  • ノブまたはスライダーをダブルクリックするとデフォルト値にリセットされます。
  • 個々のDrum RackパッドをDrum Rackの内部リターンチェーンのいずれかにルーティングできるようになりました。

1.2.9 ブラウザーの機能向上

  • ブラウザーの新[コレクション]セクション(“コレクション”)ではブラウザー項目を最大7色でタグ付けすることができます。色にはそれぞれカスタムで名前を付けることができます。[コレクション]内を検索またはブラウズすると、そのタグが適用されている項目のみが表示されます。
  • アンインストールしたPackやアップデートのあるPackをブラウザーから直接インストールできます。
  • グループトラック(ネスト化されたグループトラックを含む)は、ブラウザー内でセットを展開すると表示され、現行のセットにドラッグできるようになりました。

1.2.10 設定の機能向上

  • [Audio]環境設定の[入力設定]/[出力設定]ボタンで入力および出力チャンネルにカスタム名を付けることができるようになりました。名前はすべての入力/出力セレクターに表示されます。
  • [メトロノーム]プルダウンメニューおよびコンテキストメニューからメトロノームサウンドを選択できるようになりました。
  • [メトロノーム]プルダウンメニューおよびコンテキストメニューからメトロノームクリックのタイミングを設定できるようになりました。デフォルトの[自動]設定は拍子記号の分母に従います。現行の拍子記号の1小節に収まらない音価は無効になります。
  • [メトロノーム]プルダウンメニューおよびコンテキストメニューの[録音中のみ有効]が有効な場合、メトロノームは録音中のみ聞こえます。[録音中のみ有効]設定は保存されず、Liveを起動するたびに有効化する必要があります。
  • [コンピューターMIDIキーボード]はデフォルトでオフの設定となり、「M」キーでオンとオフを切り替えることができるようになりました。
  • コンテキストメニュー項目は最初のマウスクリック後ではなくマウスボタンリリース時に反応するようになりました。これにより、コンテキストメニューを開いたままでドラッグで選択から移動して項目のトリガーをキャンセルすることができるようになりました。無効のコンテキストメニュー項目にマウスオーバーしても今後はハイライト表示されません。

1.2.11 インターフェースの機能向上

  • クリップの外観がアップデートされました。
  • 波形上のサンプル点が有効になりました。ズームインする際、ビートタイムルーラー上のサンプルの位置が分かりやすくなりました。
  • MIDIノートがノートエディター内のクリップ色で描画されるようになりました。
  • [トラック色をクリップに割り当てる]メニュー項目がトラックヘッダーのコンテキストメニューに追加されました。このコマンドは現在アクティブなビュー(セッションまたはアレンジメント)のクリップにのみトラック色を適用します。
  • インターフェース全体に新フォントが採用されました。
  • Liveのダイヤルとスライダーがズームの度合いに関係なくはっきり表示されるようになりました。
  • Liveスキンに変わり5種類のテーマ(2.2)が導入されました。
  • クリップ/デバイスのドロップエリアがセッションビューに常時表示されドラッグできるようになりました。
  • Liveの[Look/Feel]環境設定にペンタブレットモードが追加されました。[ペンタブレットモード]ではグラフィックタブレットやタッチスクリーンを使用してLiveをコントロールできます。これにより「AbsoluteMouseMode」options.txtファイルのエントリが置き換えられます。
  • Windows 10上のHiDPIモニターに対応しました。

1.2.12 ファイル操作の機能向上

  • Liveセット保存時に取り消し履歴が消去されなくなりました。
  • [オーディオ/ビデオをエクスポート]ダイアログに[PCMをエンコード]と[MP3をエンコード]のトグルが表示されるようになりました。[PCMをエンコード]がオンの場合、ロスレスオーディオファイルが作成されます。WAV、AIFF、FLACフォーマットをPCMエクスポートに使用できます。[MP3をエンコード]がオンの場合、CBR 320 kbps MP3ファイルが作成されます。PCMとMP3を同時にエクスポートできます。どちらのトグルも有効でない場合、[エクスポート]ボタンは無効になります。
  • セットを保存するとプロジェクト内に「バックアップ」フォルダーが作成されます。このフォルダーには直近のセット10バージョンが保存されます。
  • 録音されたオーディオファイルのファイル名にタイムスタンプが含まれるようになりました。
  • Liveセットのサンプル読み込みスピードが向上しました。
  • 大きなLiveセットの終了スピードが5~10倍に向上しました。
Windows 10向けの変更点:
  • ジャンプリストに対応しました。
  • Live 9と10を併用する場合、9と10の切替時に管理者権限を尋ねるメッセージが表示されなくなりました。
  • Live 9と10の両方を所有するユーザーは、セットを右クリック(PC)/Ctrl-クリック(Mac)して[アプリケーションから開く]を選択し、どちらのバージョンでLiveセットを開くかを選択できます。
  • [コントロールパネル]>[アプリ]>[デフォルトアプリ]から .alsファイルを特定のLiveバージョンと関連付けることができるようになりました。

1.2.13 Max for Liveアップデート

  • Max for LiveがLiveインストールに組み込まれ、Live起動時にロードされるようになりました。
  • Max for Liveデバイスがマルチ入出力に対応しました。ルーティングはLive APIを通じて使用できます。

1.2.14 Pushデバイスのビジュアル表示

  • Compressorの[Gain Reduction]ビューと[Sidechain]コントロールがPush 2で使用できるようになりました。
  • EQ EightのフィルターとスペクトルがPush 2のディスプレイに表示されるようになりました。
  • OperatorのエンベロープがPush 2のディスプレイにグラフィックで表示されるようになりました。

1.2.15 Pushノートレイアウト

  • メロディシーケンサー+32ノートはPush 1(28.7)およびPush 2(29.7)の新ノートレイアウトで、下側の32パッドをノートに、上側の32パッドをステップシーケンサーとして使用します。ノートを押すとシーケンスに対して選択されます。このモードでは、リアルタイム演奏とステップシーケンスを同時に行えます。[Note](Push 1)または[Layout](Push 2)を一時的に押し続けると、パッドの5列目にループ長コントロールが表示されます。
  • Drum RackとSimplerのスライスモードで[Loop Selector]レイアウトを使用する場合、[Note](Push 1)または[Layout](Push 2)を一時的に押し続けると16ベロシティレイアウトに切り替わります。
  • 64パッドレイアウトを使用する場合、[Note](Push 1)または[Layout](Push 2)を一時的に押し続けると、パッドの最上列にループ長コントロールが表示されます。
  • Shift+[Note](Push 1)またはShift+[Layout](Push 2)を押すと代替のレイアウトにロックします。[Note](Push 1)または[Layout](Push 2)をもう一度押すと元のレイアウトに戻ります。
  • レイアウトはトラックごとに記録されるようになりました。
  • [Duplicate]を押したままループ長パッドをタップすると、そのページの内容がコピーされ、対応するループ長パッドをタップすることで別のページにペーストできます。
  • [Delete]を押したままループ長パッドをタップするとそのページの内容が削除されます。

1.2.16 Push MIDIクリップモード

  • MIDIトラックをクリップモード(29.14)で使用する場合、Push 2のディスプレイには選択されているMIDIクリップに含まれるノートが表示されます。
  • MIDIクリップをPush 2からクロップできます。

1.2.17 その他のPushの機能向上

  • LiveがReWireスレーブとして動作する場合にPush 1および2を含むコントロールサーフェスを使用できるようになりました。
  • [Repeat]ボタンの状態が各トラックに対して記録されるようになりました。
  • 分割ステレオパンモードがPush 1および2に追加されました。グローバルミックスモードで分割ステレオパンモードが有効な場合、現在のパン値が表示されますが、パンダイヤルは機能しません。トラックミックスモードでは、有効なパンモードに応じてパンダイヤルかステレオパンスライダーのいずれかが表示されます。
  • [Convert]ボタンを使用してPush 2からオーディオをMIDIに変換できるようになりました。
  • 色ラベル用の[コレクション]フォルダーがPush 2ブラウザーのルートレベルエントリになりました。
  • ネスト化されたチェーンをPush 2上で表示、折り畳む、展開することができるようになりました。
  • Push 2で、トラックの選択ボタンを押すとトラックがアームされます。

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